まっさのモノづくり部屋

もの作り初心者と共にあれ

ユーモラスな視点で語る『雑に作る』の魅力を伝えてみたい






『雑に作る ―電子工作で好きなものを作る近道集』



『雑に作る ―電子工作で好きなものを作る近道集』の感想

『雑に作る ―電子工作で好きなものを作る近道集』(石川大樹、ギャル電、藤原麻里菜著、オライリージャパン)に対する読者の感想を、肯定的な意見と否定的な意見に分けて紹介します。もちろん感想は読者の背景や期待により異なりますね。


肯定的な感想

1. 初心者への励ましとマインドセットの重視

  • 「雑でもいいからとにかく作る」という姿勢が、初心者や完璧主義で手が着けられない人に好評です。
  • 「理想が高くてなかなか製作に踏み切れない自分にとって、いい本でした。もっと気軽に作って失敗しちゃってもいいんだという気持ちになりました。」
  • 「電子工作だけでなく他の趣味や窮屈な世の中のサバイブにも通じるところはあると思う。とりあえず手を動かせば道は開くこともある。」
  • 「失敗しても大丈夫」「完成度低くても完成させる」といったメッセージが、ものづくりのハードルを下げます。
  • 「この本は、趣味さえそんなんじゃつまらんだろう?好きにどんどんやろうぜ!と言ってもらったよう。」

2. ユニークな視点と個性的な文体

  • 著者3人の個性的な文体やユーモアが、読み物として楽しめると評価されています。
  • 藤原麻里菜さんの発想が天才過ぎて、読みながらニヤニヤしてしまう。電子工作を楽しむためのマインドを、これほどまでに言語化している本は他にはないだろう。」
  • 理系ではない視点からの解説が初心者に親しみやすいです。
  • 「電子工作というなかなか理系なカテゴリの話を『理系ではない』人の視点で書かれています。だからきっと多くの人にとってはわかりやすく書いているんだと思います。」

3. 実践的なノウハウと応用性

  • 入門書を読み終えた中級者向けに、部品の選び方や簡単な工作テクニックが役立ちます。
  • 「通常の電子工作の本には、機械加工にあたるテクニックの解説はあまりないので、100均などの材料でとにかく仕上げるやり方が参考になる。」
  • 電子工作以外の工作技術やアイデアを形にする心構えが、他の趣味にも応用可能です。
  • 「ものを作り始めて完成させ、発表するまでの考え方が非常に参考になります。」

4. モチベーションの維持とアウトプット重視

  • 「作りたいものを形にする」プロセスを重視し、モチベーション維持のコツを伝えます。
  • 「役に立たないものをテクノロジーを使って作るを実践している人たちによる電子工作入門書。…アウトプットしようとすれば初めて足りないものがわかって学ぶ必要性が実感できるし楽しい。」
  • SNSでの発表やイベント参加など、作品を「完成・公開する」までの流れが参考になります。


否定的な感想

1. 技術的な内容の不足

  • 技術的知識を期待した読者からは、回路設計やプログラムの解説が少ない点に不満があります。
  • 「なんか心構えみたいなのばかりで、ソフトウェアはバリバリいけるけどハードウェアちょっとかじってみようかなって人にはさっぱり向きません。期待した内容とは違いがっかり。」
  • 技術的な詳細よりもマインドセットに焦点を当てているため、技術志向の読者には物足りないです。

2. 見た目の「雑さ」に抵抗感

  • 掲載されている作品写真が「見るに堪えない」と感じる読者もいます。
  • 載っている装置の写真は、映え要素ゼロで、正直見るに堪えないと感じることもある。」

3. 期待とのギャップ

  • タイトルやオライリー出版のイメージから、高度な技術書を期待した読者には失望感があります。
  • 「気負わず『雑』な感じで作る電子工作の入門書。とはいってもテクニカルな話はあまりなく心構え的な内容。」


総評

『雑に作る』は、電子工作の初心者やアイデアを形にする一歩を踏み出せない人に「とにかく作ってみよう!」と背中を押す本として高く評価されています。特に、藤原麻里菜さんのユーモラスな視点や著者たちの独学ノウハウが、ものづくりの楽しさを伝えます。一方で、技術的な深さを求める読者や完成度を重視する人には物足りない場合があります。Xの投稿でも、精神面の変化を促す本として肯定的な声が多く、ものづくりのモチベーションを高めたい人におすすめです。麻里菜本コレクターの方もどうぞ!