まっさのモノづくり部屋

もの作り初心者と共にあれ

自分だけのコンピューター IchigoJam を作ってあそぼう

これまでいくつかの電子工作やプログラミングの初心者から楽しめるマイコンボードで遊んできましたが、今回は、純国産マイコンボードのIchigoJamをご紹介します。

このマイコンボードがこれまで紹介したマイコンボードと違うところは、ボード単体でキーボードとモニタを接続して小さなパソコンとして使用できる点です。

近年ではGIGAスクール構想の下、小・中学校の教育現場にも一人一台のPCが整備されるようになりましたので、マイクロビットなどのマイコンボードのみを準備すればそれらを使用する環境は整っていると思います。

しかし、IchigoJamの特徴としては、このボードを通して、ソフトウェアのプログラミングだけでなく、自分ではんだごてやニッパーといった道具の使い方を学べ、自分自身の手で、世界で一つだけのマイコンボードを組み立てるものづくりの楽しみが味わえます。

また、IchigoJamを動かすためのPCを別途準備する必要はありませんので、PCの環境依存で動作しないといった事も無いでしょうし、仮に故障したとしてもIchigoJamは安価なボードのため比較的金銭的ダメージは少ないので、気軽に大勢が集まってものづくりを体験学習するセミナー用途に適していると思います。


私は何種類かを持っていますがその一つはこの写真のものです。
2016年8月発売の少し旧式のモデルとなるIchigoJam Tです。このモデルはブザーが基板に実装されていないためクリアケースに入れてその上にブザーを配線して取り付けています。さらに、プログラムをたくさん保存できる様にEEPROMも配線しています。

IchigoJamは色々あるよ
IchigoJamの開発元であるPCNのホームページをご覧いただければ詳しく紹介されていますが、IchigoJamは、その派生品としてIchigoDakeやIchigoIgaiやIchigoDyhookというようなIchigo何某とネーミングがつけられた数多くのバリエーションが開発されて発売されています。

完成品で楽しみたいの場合

初めて見るとボードの種類が多くて何が何だかわからない感じですが、まず一台目に購入する場合は、IchigoJam単体を購入して、別途キーボードを準備すれば良いでしょう。あるいは手っ取り早くキーボードがセットになっているスターターセットの購入も良いと思います。

スターターセットをお勧めする理由としては、IchigoJamの仕様として、使用できるキーボードはPS/2タイプのものになります。
近頃使われているUSBタイプのキーボードでは動作しない可能性が高いです。IchigoJam用に新しくキーボードを購入する場合はPS/2が使用できることに注意が必要です。スターターセットはそのような心配がないので安心です。ただし、キーボードがシート状のため使用感の好みは分かれるところです。

個人的にはキーボードの打ち込みやすいノーマルなものが好みなので、共立電子さんが必要なもの一式をセット化しているこちらをオススメします。

はんだ付けも楽しみたい場合
ハーフキットのシリーズを選択して、はんだ付けして本当に自分だけのIchigoJamが作成できます。説明書をよく読んで、部品取り付け間違いの無いように組み立てましょう。さて、皆さんの半田付けの仕上がり具合はいかがですか?

他にも便利なIchigoがあるよ
キーボードやモニターをつなぐのもまどろっこしく電源ONで手っ取り早くプログラミングを楽しみたい場合には、キーボードもモニターも一体型になっているIchigoDyhookも選択肢の一つです。私も購入していますよ。

拡張ボードもたくさんあって楽しめます
IchigoJamの特徴としては拡張ボードを追加してグラフィック性能をUPしたりモータ制御機能や無線通信機能を使用することができます。これらは、使い方がわかってきたら購入しても良いでしょうね。

IchigoJamのシリーズを整理してみよう
今現在、比較的入手しやすいIchigoJamシリーズについて整理すると、自分で組み立てるハーフキットと組み立て済完成品があり、さらに搭載されているICなどの違いで概ね次のように分類できます。

IchigoJam プリント基板ハーフキット S/ 組み立て済完成品 S
マイコン:32bitCortex-M0 LPC1114FDH28
電源端子:USB micro-B
キーボード:PS/2(形状はUSB)
発売時期:2018年7月

IchigoJam プリント基板ハーフキット R/ 組み立て済完成品 R
マイコンRISC-V GD32VF103CBT6
電源端子:USB micro-B
キーボード:USB対応
発売時期:2021年1月

IchigoJam プリント基板ハーフキット Q/ 組み立て済完成品 Q
マイコン:32bitCortex-M0 LPC1114FDH28
電源端子 USB typeC
キーボード:PS/2対応
発売時期:2023年7月

ハーフキットとは手はんだ付けが難しいICのみ最初から基板に取り付けられていてそれ以外の部品を自分ではんだ付けして組み立てる半完成品タイプです。
組み立て済完成品は名前の通り、全部品が基板にはんだ付けされている完成品タイプです。

現在のおすすめとしては、最新型のQバージョンか在庫限りのSバージョンが無難ですね。QバージョンはSバージョンの正当後継機種で動作が安定しています。
Rバージョンはキーボードやモニタとの相性がありちょっと癖があります。処理速度はSバージョンの8倍ぐらいでるそうで、スピードの欲しい場合は良いかもしれませんが、ICがSバージョンと異なり一台目にはあまりお勧めしません。

組み立ててみよう
当ブログでは組み立て方は省略させて頂き、オフィシャルサイトをご確認という事でお願いします。

挿入部品ばかりですが、抵抗や、コンデンサは抵抗値や容量の異なるものが数種類あり、似た部品ですので、間違えないようによく確認してはんだ付けすれば、小学生の子供たちも組み立てていますので、それほど難しくは無いと思います。
また、ダイオードやレギュレータの向きにも注意が必要ですね。

BASIC言語をあやつろう
BASIC言語の正式名称をご存じですか?私は初心者向けの「基本的な言語」の意味だと思っていました。
「Beginners’ All-purpose Symbolic Instruction Code」だそうです。何やら小難しいですね。まあ、ビギナー向けということは間違えていなかったようです。
ビジュアルプログラミングと違って、文字だらけの命令ですので、意味と使い方を理解する必要があります。
ざっとコマンドとその機能を読んで何ができるかに目を通したあとは、プログラミングしながら、間違えを修正しながらプログラム言語としての文法をしっかりと身に付けましょうね。

このようなロボット(paprika)も簡単に動かせるようになりますよ。

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